歯と口のトラブル

歯がボロボロになってしまう原因とは?

歯がボロボロになってしまう原因とは?

「最近、歯がもろくなってきた気がする…」
「噛むと歯が痛むし、欠けやすくなった…」
「歯医者に行かないといけないのはわかってるけど、なんとなく怖い…」

そんなふうに感じていませんか?

毎日きちんと歯を磨いているのに、気づけば歯がボロボロに…。
「どうして?」「何がいけなかったの?」と不安に思っている方も多いでしょう。

実は、歯がボロボロになってしまうのには、いくつかの原因があるのです。
むし歯や歯周病だけでなく、日頃のちょっとしたクセや食生活の影響が、あなたの大切な歯を静かに蝕んでいるかもしれません。

でも、大丈夫です。
原因を知り、正しいケアをすれば、歯の健康を取り戻すことはできます。
そして今から意識することで、これ以上のダメージを防ぐこともできるのです。

「もっと早く知っていれば…」と後悔しないために、
今日からできる予防策を一緒に学んでいきましょう!

歯がボロボロになるのはなぜ?

1. むし歯と歯周病が進行している

むし歯や歯周病が進行すると、歯が脆くなったり、最悪の場合抜けてしまったりすることがあります。

むし歯の影響

歯のエナメル質が溶け、歯がもろくなる
進行すると、歯の内部(象牙質や神経)が侵される
むし歯が広がると、歯の強度が低下し、欠けやすくなる

歯周病の影響

歯ぐきの炎症が進行し、歯を支える骨が溶けていく
歯がぐらつき、最終的に抜けてしまうことも

対策

1日2回の正しい歯磨き
歯垢をしっかり落とすためにデンタルフロスや歯間ブラシを使用
定期的な歯科健診で早期発見・治療を心がける

2. 歯ぎしり・食いしばりの影響

歯ぎしりや食いしばりの習慣があると、歯に過剰な力がかかり、ひび割れたり、摩耗してしまいます。

歯ぎしり・食いしばりのリスク

歯の表面(エナメル質)がすり減る
ひび割れが起こり、そこからむし歯になりやすくなる
顎関節症の原因にもなる

対策

ナイトガード(マウスピース)を使用して歯を保護
ストレスをため込まない(リラックスする時間を作る)
噛みしめる癖がある場合は、意識して顎の力を抜く

3. 酸蝕症(酸によるダメージ)

食べ物や飲み物に含まれる酸によって、歯が溶けてしまう状態を「酸蝕症」といいます。

酸蝕症の主な原因

炭酸飲料や柑橘系の果物を頻繁に摂取する
食後すぐに歯を磨くことで、溶けたエナメル質が削れる
胃酸の逆流(逆流性食道炎など)

対策

酸性の飲食物を摂った後は、水で口をすすぐ
食後30分は歯を磨かず、唾液の働きで歯を保護
炭酸飲料はストローを使うことで、歯に直接触れにくくする

4. 不適切な歯磨き習慣

歯を強く磨きすぎたり、歯磨き不足が続くと、歯の表面が傷ついたり、歯ぐきが下がってしまいます。

誤った歯磨きのリスク

ゴシゴシと強く磨くと、エナメル質が削れ、知覚過敏になりやすい
磨き残しがあると、歯垢がたまり、むし歯や歯周病の原因に
硬い歯ブラシを使用すると、歯ぐきを傷つけることも

対策

やさしく小刻みに磨く
柔らかめの歯ブラシを選ぶ
歯科医院で正しい歯磨き方法を教わる

5. 生活習慣の乱れ(食事・喫煙・ストレス)

毎日の生活習慣も、歯の健康に大きく影響します。

生活習慣のリスク

甘いものの過剰摂取 → むし歯のリスクが増える
喫煙 → 歯周病になりやすく、歯が黄色く変色
ストレス → 歯ぎしり・食いしばりの原因

対策

バランスの良い食生活を意識する(カルシウム・ビタミンDを摂る)
禁煙を検討する(歯と全身の健康のため)
ストレス発散の方法を見つける(運動・趣味・リラックス)

歯をボロボロにしないための予防策

歯の健康を守るためには、日々のケアが欠かせません。

基本の予防策

毎日の歯磨き(正しいブラッシング方法を意識)
フッ素入り歯磨き粉の使用
デンタルフロスや歯間ブラシの活用
歯科健診を定期的に受ける
噛む力をコントロールする(ナイトガードの使用など)
食生活の見直し(酸性食品・砂糖の摂取量を意識)

日頃のちょっとした習慣を改善するだけで、歯がボロボロになるリスクを大幅に減らすことができます!

歯がボロボロの場合の治療方法は?

「歯がボロボロになってしまったら、もう元には戻らないのでは…?」
そんなふうに不安に思っていませんか?

確かに、自然に元通りになることはありませんが、適切な治療を受けることで、機能を回復し、健康的な口元を取り戻すことは可能です。

ここでは、歯の状態に応じた治療法についてご紹介します。

軽度の場合 → 歯の表面が削れたり、小さく欠けたりしている

フッ素塗布

・初期のむし歯や軽度のエナメル質の損傷であれば、フッ素塗布によって歯を強化し、進行を防ぐことができます。
・歯科医院での定期的なフッ素塗布+フッ素入り歯磨き粉の使用をおすすめします。

コンポジットレジン(樹脂の詰め物)

小さな欠けや表面の摩耗なら、**レジン(白い樹脂)**を詰めることで簡単に補修できます。
比較的費用が抑えられ、1回の治療で済むことが多いのがメリット。

この段階で適切な処置を受ければ、歯のダメージが進行するのを防げます!

中等度の場合 → 歯の大部分が欠けている、神経が露出している

詰め物(インレー)・被せ物(クラウン)

歯の損傷が大きい場合、詰め物や被せ物で補強する治療を行います。
金属・セラミック・ジルコニアなどの素材から選ぶことができます。

神経を守る治療(根管治療)

むし歯が進行し、神経まで達している場合は、根管治療(歯の神経の処置)が必要です。
するのが一般的です。

この段階では、治療を放置すると歯を抜かざるを得なくなる可能性があります。早めの対応が大切です!

重度の場合 → 歯がほとんど失われている、抜歯が必要な状態

ブリッジ

抜歯後、両隣の歯を支えにして人工歯を入れる治療法。
ただし、健康な歯を削る必要があるため、選択には慎重になるべきです。

入れ歯

歯が複数本失われた場合、部分入れ歯や総入れ歯を選択することも可能です。
費用を抑えやすいですが、噛む力が低下しやすいのがデメリット。

インプラント

人工の歯根(チタン製)を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を固定する治療法。
見た目も自然で、しっかり噛めるメリットがありますが、外科手術が必要で、費用が高めなのが特徴。

この段階まで進むと、治療の選択肢は限られます。「歯を残せるうちに」治療を受けることが重要です!

どの治療を選べばいい?

歯の状態やライフスタイルに合わせて、適切な治療法を選ぶことが大切です。

例えば…

できるだけ自分の歯を残したい → 根管治療+被せ物
見た目を重視したい → セラミックの被せ物 or インプラント
費用を抑えたい → 入れ歯 or ブリッジ
しっかり噛めるようにしたい → インプラント

歯科医師としっかり相談し、最適な治療を選びましょう。
「歯がボロボロだからもうダメだ…」と諦める前に、できることはたくさんあります!

まとめ

日頃のケアが未来の健康な歯を守る

歯は一度削れたり、抜けたりすると元には戻りません。「歯がボロボロになる前に」予防することが何よりも大切です。

歯がボロボロになってしまっても、適切な治療を受ければ、機能を回復し、快適に過ごすことができます。
ですが、一番大切なのは「ボロボロになる前に予防すること」!

むし歯や歯周病は早期発見・早期治療
定期的な歯科健診を受ける
日々のケアをしっかり行う

今日からできるケアを一つずつ取り入れ、健康な歯を守りましょう!

「何から始めればいいかわからない…」とお思いの方は、まずは歯科医院での健診を受けてみてくださいね。

この記事の監修者
医療法人真摯会 クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院
院長 永井 伸人

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本顎咬合学会。

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クローバー歯科・矯正歯科あべの天王寺院

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック