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オールオン4の寿命と長持ちさせる方法

オールオン4の寿命と長持ちさせる方法

「オールオン4の寿命はどのくらい?」「せっかく入れるなら、できるだけ長持ちさせたい!」そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

オールオン4は、少ないインプラントで多くの歯を支える画期的な治療法ですが、適切なケアをしなければ寿命が短くなってしまうこともあります。では、どのようにすればオールオン4を長持ちさせることができるのでしょうか?

オールオン4の平均的な寿命や耐久性を高めるためのポイントについてご説明します。

オールオン4とは?

オールオン4

まず、オールオン4とはどのような治療法なのかを簡単にご説明します。

オールオン4とは、 4本のインプラントを埋め込むことで、片顎すべての人工歯を支える治療法 です。従来のインプラント治療では、1本の人工歯に対して1本のインプラントが必要でしたが、オールオン4では少ないインプラントで固定できます。

そのためオールオン4は、 総入れ歯が合わない方や、多くの歯を失った方にとって有効な選択肢 となります。

メリット

オールオン4には以下のようなメリットがあります。

治療期間が短い → 即日で仮歯を装着できるケースが多い。
手術の負担が少ない → 埋め込むインプラントの本数が少ないため、体への負担が軽減される。
費用が比較的抑えられる → 通常のインプラント治療に比べ、インプラントの本数が少なく済む。
骨が少ない方でも対応可能 → 骨の量が少ない方でも適応しやすい。
審美性が高い → 自然な見た目で、しっかりとした噛み心地を実現。

デメリット

一方で、オールオン4には以下のようなデメリットもあります。

外科手術が必要 → インプラントを埋め込むための手術が必要。
メンテナンスが不可欠 → 定期的な歯科健診と適切なケアが必要。
噛む力が制限される場合がある → 従来のインプラントと比較すると、負荷のかけ方に制限が生じることも。
インプラント周囲炎のリスク → 清掃が不十分だと、インプラント周囲炎を引き起こす可能性がある。

オールオン4の寿命はどのくらい?

オールオン4の寿命は、一般的に 10〜20年 以上持つといわれています。ただし、これは適切なメンテナンスを行った場合の目安です。

寿命を決める要因として、以下のようなものが挙げられます。

インプラントの素材 → チタン製インプラントは高い耐久性を持ちます。
骨の状態 → 顎の骨がしっかりしているほど、インプラントが長持ちします。
噛む力 → 強い食いしばりや歯ぎしりがあると、負担が大きくなります。
口腔ケアの習慣 → 正しい歯磨きや定期的な健診が寿命を延ばします。

つまり、オールオン4の寿命は 適切なケアによって大きく変わるということですね。

オールオン4を長持ちさせるためのポイント

オールオン4をできるだけ長く快適に使うためには、以下のポイントが重要です。

1. 正しい歯磨きと口腔ケア

オールオン4の人工歯は虫歯になりませんが、歯茎の健康を守ることが大切です。

歯垢の除去 → 柔らかめの歯ブラシを使い、やさしく磨きましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシの使用 → 歯と歯茎の隙間に歯垢がたまりやすいので、補助器具を活用しましょう。
洗口液の活用 → 殺菌作用のある洗口液を使うと、歯周病予防につながります。

歯磨きの際は オールオン4の構造を意識し、歯垢をしっかり落とすことが重要です。

2. 定期的な歯科健診を受ける

オールオン4を長持ちさせるには、定期的な歯科健診が不可欠です。

メンテナンスの頻度 → 3〜6ヶ月に1回は歯科医院でチェックを受けましょう。
プロによるクリーニング → 自分では落とせない汚れを除去してもらえます。
インプラントの緩みチェック → 異常がないか定期的に確認することで、早期対応が可能になります。

トラブルを防ぐために、 歯科医院での定期的なメンテナンスを習慣化しましょう。

3. 強い衝撃を避ける

オールオン4の寿命を縮める原因のひとつに 強い衝撃があります。

硬い食べ物に注意 → 氷やナッツ、硬い飴などは控えめにしましょう。
歯ぎしり・食いしばりの対策 → ナイトガード(マウスピース)を活用すると負担を軽減できます。
スポーツ時の注意 → コンタクトスポーツをする際は、マウスガードを装着しましょう。

オールオン4を守るためには、 過度な負担を避ける工夫が必要です。

4. 生活習慣の改善

オールオン4の耐久性は、 全身の健康も関係しています。

喫煙を控える → タバコは歯茎の血流を悪化させ、インプラント周囲炎のリスクを高めます。
バランスの良い食事 → カルシウムやビタミンDを含む食事が骨の健康をサポートします。
適度な運動 → 血流を良くし、骨の健康を維持するために適度な運動を心がけましょう。

オールオン4を長持ちさせるには、 健康的な生活習慣が大切です。

オールオン4を早く傷めてしまうのはこんな要因

せっかくオールオン4を入れても、日々の習慣によっては早く傷めてしまうことがあります。以下のような要因には特に注意しましょう。

1. 過度な噛みしめや歯ぎしり

睡眠中の 歯ぎしりや食いしばり は、インプラント部分に過剰な負荷をかけてしまいます。

ナイトガード(マウスピース)を装着することで、負担を軽減できます。

対策
ナイトガードを活用し、就寝中の無意識な負担を防ぎましょう。

2. 硬すぎる食べ物の摂取

氷、ナッツ、フランスパン、硬い飴などの 硬い食べ物 は、インプラントや被せ物にダメージを与えます。

無理な力をかけることで、インプラントの土台となる骨にも影響を与える可能性があります。

対策
硬いものはなるべく避け、適度な硬さの食事を心がけましょう。

3. 口腔ケアの不足

オールオン4は人工歯のため虫歯にはなりませんが、歯垢が溜まると歯周病のリスク が高まります。

インプラント周囲炎を引き起こすと、最悪の場合インプラントが抜け落ちてしまうことも。

対策
正しい歯磨きと歯間清掃を徹底し、歯茎の健康を守りましょう。

4. 喫煙習慣

喫煙はインプラントの大敵 です。タバコの煙に含まれる有害物質が血流を悪くし、歯茎の健康を損ないます。

これにより、インプラントが支えを失い、早期にダメージを受けることがあります。

対策
可能であれば禁煙を目指し、少なくとも喫煙回数を減らしましょう。

5. 定期的な健診を受けない

健診を受けないと、異常が発生しても気づくのが遅れてしまいます。

早期発見・早期対応が、オールオン4を長持ちさせる鍵です。

対策
最低でも半年に1回は歯科医院でチェックを受けましょう。

まとめ

オールオン4の寿命は 10〜20年以上 といわれていますが、 日々のケアや生活習慣次第でさらに長持ちさせることが可能です。

  • 正しい歯磨きと口腔ケアを徹底する
  • 定期的な歯科健診を受ける
  • 強い衝撃や過度な負担を避ける
  • 健康的な生活習慣を心がける

「せっかく入れたオールオン4、できるだけ長く快適に使いたい!」そんな方は、ぜひ今日から実践してみてくださいね。

この記事の監修者
医療法人真摯会 クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院
院長 永井 伸人

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本顎咬合学会。

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クローバー歯科・矯正歯科あべの天王寺院

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック