クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院 歯科医師 永井 伸人
歯の詰め物で黄ばみが起きると白い歯が汚れていると思われるため、大きく口を開けたくないという方がおられます。詰め物がなぜ黄ばんで着色が起こるのか、どうすれば解決できるのかについて今日はご紹介いたします。
詰め物の黄ばみの原因はレジンという材質のせい
歯の詰め物の変色が気になる場合、その詰め物はレジン(歯科用プラスチック)である可能性が高いです。レジンは、虫歯を削り取った穴に直接ペースト状のものを詰めて、LED照射をすることで強く固まる性質の詰め物です。
レジンは治療直後は歯の色に馴染んで目立たないのですが、プラスチックで出来ているため、比較的やわらかく、吸水性があるという性質を持っています。そのため、時間の経過とともに摩耗し、水を吸って変色して茶色になります。このようにレジンは強度が天然の歯と比べて劣るのがデメリットで、奥歯には使用できません。
また、飲み物でコーヒー、お茶、赤ワイン、食べ物でカレーなど色素の多い飲食物を毎日摂取している人も、レジンが着色するため、歯の白さが失われステイン汚れや黄ばみの原因となります。タバコを吸う喫煙習慣がある人も同じで、ヤニが頑固な着色汚れとなります。
歯の詰め物の黄ばみを無くす解決法
レジンの着色を防ぐ方法を、簡単に出来る順にご紹介します。
1. 食後の歯みがき
歯の詰め物の黄ばみを防ぐためには、色素の強い飲食物を食べた後すぐに、歯磨き粉で歯磨きを行うと効果的です。それにより色素の成分を落とすことができ、着色しにくいお口になります。
2. 歯科健診でクリーニングを受ける
歯みがきで取れない着色は、歯科の定期健診の際に専用の器機でクリーニングをしてもらえば、取れる可能性もあります。
3. レジンを詰め直す
それでも着色が取れない場合は、レジンを削り落として、もう一度詰め直すという処置になります。しかし、数か月経つと、また着色汚れが起こります。
4. セラミックの詰め物に変更する
セラミックの詰め物は保険がきかない自費診療となりますので、費用は高くなりますが、表面に食べ物の色素や汚れがつきにくく、耐久性や見た目の維持に優れています。
保険診療で歯の詰め物に使用される材質は?
むし歯の治療で、歯の詰め物(インレー)を行うことはよくあります。保険適用内で診療した場合でご説明します。
保険診療で歯の詰め物として使用されるのは、前歯の場合はレジン(歯科用プラスチック)で、奥歯の場合は銀歯になります。
歯の詰め物の黄ばみが気になるに関するQ&A
歯の詰め物の黄ばみの原因は、時間の経過とともにコンポジットレジンが摩耗し、水を吸って変色するためです。また、色素の多い飲食物や喫煙なども黄ばみの原因となります。
歯の詰め物の黄ばみを無くすためには、定期的な歯磨きや歯石の除去が効果的です。また、自費治療としてダイレクトボンディング、ラミネートべニア、金、e-maxなどの治療法があります。
まとめ
歯の詰め物の黄ばみが気になる方は、審美歯科のある歯科医院の無料カウンセリングでご相談ください。お悩みやご希望をドクターやスタッフがお聞きし、改善するための治療計画を提案いたします。白い歯を持続すれば、患者様の笑顔の魅力や印象がより増すと当院では考えております。