クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院 歯科医師 永井 伸人
お子さんの歯並びの相談では、来院が多いタイミングというものがあります。それは、5~7歳くらいの、下の前歯の永久歯が生え始める時期です。永久歯が生える時期には個人差があり、平均すると6歳頃となります。
目次
乳歯から永久歯への生え変わりで心配になること
子供の歯の生え変わり時期にお母さんがまず心配されるのは、「下の前歯の乳歯が抜けていないのに、その内側から永久歯が生えてきた」というものです。乳歯が永久歯に生え変わっても、永久歯が斜めに生えている場合も、相談に来られることが多いです。
永久歯の生え方や、どのように乳歯が永久歯に生え変わっていくのかをご説明すると、安心されるお母さんが多いですが、生え変わり時期にはお子さんの個人差が大きいため、生え変わりの平均的とされている時期から外れると心配になるようです。
下の前歯の乳歯が抜けていないのにその内側から永久歯が生えてきたケースについて
下の前歯の生え替わりは、乳歯が永久歯を斜め上に押すようにして生えてきます。そのため乳歯の内側に永久歯が顔を出し始め、一時的に下の前歯が二重に生えているように見えます。
歯の根っこの部分では、永久歯は乳歯を上に押し出そうと力を加えていますので、自然に乳歯の歯根は吸収されてなくなっていき、やがて乳歯が抜けて永久歯がもともと乳歯があった場所におさまります。
永久歯がきちんと乳歯を押しているのか不安な親御さんは、歯科医院で歯の生え替わり状況を診察してもらうようにしましょう。
レントゲンを撮れば、歯茎に埋まっている状態の乳歯も全て写りますので、今後どのように生え替わっていくのか知ることが出来ます。
子供の歯並びが悪くなる原因は?
子供の悪い歯並びの原因はいくつもあります。代表的なものをご紹介します。
- 唇や舌を噛む癖がある
- 指しゃぶりの癖がある
- 口がぽかんと開いている
- 頬杖をつく癖がある
- 鼻づまり(アレルギー性鼻炎など)
- 虫歯が多い
- 姿勢が悪い
- 骨格の遺伝による
子供の歯並びの原因は、日常的な癖によるものが多いことがおわかりいただけると思います。普段何気なく行っている動作によって、顎を発育が妨げたり、歯を押してしまっていることが考えられます。
子供の歯並びの悪さに気づくタイミングに関するQ&A
主に5~7歳頃、下の前歯の永久歯が生え始める時期に気づきやすいです。
唇や舌を噛む、指しゃぶり、口がぽかんと開いている、頬杖をつくなどの癖が影響を与えます。
この場合、歯科医院で診察を受け、適切なアドバイスをもらうことが重要です。
まとめ
子供の歯はもともと歯並びの悪い乱れた状態で生えてくるのではなく、癖や習慣で歯列が崩れていく場合が多いです。どういう癖に気をつければ良いかを知っていると、歯並びを自然に良くしていくことに繋がります。